旅の情報サイト 高知のバリアフリー観光:Kochi Barrier-free Tourism

高知県バリアフリー観光相談窓口
☎︎ 088-824-0227 / 090-1329-2939
9:00~17:30 ※年末年始は除く

モニターツアーレポート

“五感で楽しむ”高知の冬旅コースモニターツアーレポート

伊尾木洞

写真:伊尾木洞1

波による浸食で浮き出た石を触って確かめる

写真:伊尾木洞2

貝の化石を触らせてもらう

写真:伊尾木洞3

シダは約40種が共生。ガイドの方が様々なシダの違いを説明してくれる

伊尾木洞は、300万年前の地層が隆起し、波による浸食で生まれた海食洞です。高さ約5メートル、幅約4メートル、全長は約40メートルの天然の洞窟を抜けると、その奥はシダに覆われた神秘的な渓谷が続いています。今回は、伊尾木洞観光ガイドさんに案内していただきました。一歩足を踏み入れると、ひんやりとした空気や独特の湿気、におい、反響する音などで、特別な空間に入ったことが感じられます。安全に注意して進みながら、洞の壁や貝の化石、多様な種類が群生するシダなどに触って、洞窟探検を楽しみました。
(第一駐車場にある観光案内所では公衆トイレと各サイズが揃った長靴貸出コーナーが併設されており、自由に使うことができます。ガイド申込みで、ヘルメット貸出あり)

問合せ先:安芸市観光協会(有料ガイド申込みはこちらから)
電話番号:0887-35-1122
URL:https://www.akikanko.or.jp/

廓中ふるさと館

写真:廓中ふるさと館1

外観は武家屋敷風。室内はバリアフリーな設計

写真:廓中ふるさと館2

視覚障害のある方には、時計の針で位置を伝えるクロックポジションでお食事をご案内

江戸時代の武家屋敷が残る安芸市土居廓中。そこで地元産野菜を使った美味しい料理を提供しているのが、廓中ふるさと館です。安芸市のご当地グルメ「釜あげちりめん丼」や「かき揚げちりめん丼」のほか、安芸市特産のなすを使った「元祖なすカレー」も人気です。今回いただいたのは、かき揚げちりめん丼。できたてサクサクのかき揚げちりめんは、味はもちろん音も最高!ゆず果汁で味変もでき、食器からはみ出るほどのかき揚げちりめんを、あっという間に完食。
毎週水曜日には、地元野菜を使った出来立てのお惣菜やお寿司などがたくさん並ぶ「水曜市」が開催。地元野菜やお土産物も販売しているので、お買い物も楽しめます。

問い合わせ:廓中ふるさと館
電話番号:0887-34-0701
休館日:月曜日(祝日の場合は営業)、金曜日

魚梁瀬森林鉄道

写真:魚梁瀬森林鉄道1

「森の駅やなせ」

写真:魚梁瀬森林鉄道2

駅長さんに運転操作の方法を教えてもらっていざ出発進行!

写真:魚梁瀬森林鉄道3

1周約400メートルの線路を2周して運転体験終了

明治から大正にかけて整備され、木材資源と人と文化を運んだ森林鉄道。そのディーゼル機関車が復元され、魚梁瀬(やなせ)丸山公園で園内を周遊する観光列車として活躍しています。駅名は「森の駅やなせ」。まるで改札のような受付で体験を申し込むと、乗車券がわりに魚梁瀬杉の記念プレートをもらえます。運転操作に不安がありましたが、森の駅やなせの駅長さんが、手を添えてレバーやハンドルを一緒に触りながら丁寧に運転の仕方を教えてくれました。機関車のスピードは時速10~20キロメートルほど。小学生から体験が可能です。
後ろはトロッコ車両になっており、乗客体験もできます。

問い合わせ先:集落活動センターやなせ
電話番号:0887-43-2055(平日9時~16時)
営業:日・祝日のみ運行(8月は土曜日も運行)※予約必要

うまじ温泉

写真:うまじ温泉1

「コミュニティセンターうまじ」内にあり

写真:うまじ温泉2

冬至の「ゆず風呂」や女湯の「ばら風呂」など人気企画もある

銘木・魚梁瀬杉とゆずの産地として知られる馬路村。その中心部、清流・安田川沿いに湧出するのがうまじ温泉です。広々とした大浴場と半露天風呂、家族風呂などが揃っており、浴室からは、安田川や馬路の山々を眺めることができます。泉質はナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉で、肌にやさしく入浴後にスベスベになるのが特徴。冬至の時期の「ユズ風呂」や、毎月1日に開催される「ばら風呂」など、人気の企画も開催されています。
浴室内は、身体を洗う浴場と湯船の入り口に手すりがついており、シャワーチェアも用意されています。
今回は日帰りの温泉利用のみでしたが、旬の川の幸・山の幸が堪能できるレストランや、木のぬくもりあふれるお宿も併設されています。

土佐の高知のくだもの畑

写真:土佐の高知のくだもの畑1

平地&低木で車いすや子どもでも収穫しやすい

写真:土佐の高知のくだもの畑2

よく剪定された低木は、まんべんなくお日様が当たるため、全ての実が同時に食べ頃になる

写真:土佐の高知のくだもの畑3

もぎたてのみかんをぱくり!うーん、甘くて美味しい!

香南市香我美町山北は、皮がうすくて味の濃厚な「山北みかん」の産地。土佐の高知のくだもの畑は、その山北にある観光農園です。みかん狩りと聞くと、山の斜面を思いうかべる人が多いかもしれませんが、ここはフラットで広大な農場に、背の低いみかんの木がずらり!つやつや黄金色の実が鈴なりになっています。実は、よく手入れされた木はまんべんなくお日様が当たるため、全ての実が同時に食べ頃になるとのことです。見えなくてもみかん狩りを楽しむことができます。足元が平坦で低木なので、車いすや小さな子どもさんのみかん狩りにもぴったり。介護が必要な方専用のエリアも準備されています。おすすめ時期は、極早生が10月中旬~11月上旬、早生が12月上旬です。
(農場には簡易トイレしかありませんが、車で15分のところにある山北みかん良心市のバリアフリートイレが使用できます)

和風cafe豊楽

写真:和風cafe豊楽1

にら玉丼は熱々のあんとニラの相性が抜群!

写真:和風cafe豊楽2

桃色の外壁が目印

写真:和風cafe豊楽3

店内は、テーブル席

香南市は、ニラの生産量が日本一。その特産のニラとふんわり卵をご飯の上にのせ、トロトロ熱々のあんでまとめた「香南ニラ玉あんかけ丼」は、ものべがわエリアのご当地どんぶりの代表格です。ほかにも、ラーメンの麺とうどんのつゆがコラボしたご当地ヌードル・中日そばや、香南ニラ塩焼そば、ちりめん丼など、地元の特産品を使った栄養と愛情たっぷりのメニューが人気です。

問合せ先:和風cafe豊楽( 10:00~15:00(ラストオーダー14:30))
電話番号:0887-54-0077
定休日:日曜日、祝日
※スタッフが1名のため、混雑等の場合はお待たせすることがあります。

創造広場「アクトランド」

写真:創造広場「アクトランド」1

龍馬歴史館では、龍馬激動の人生を音声で聞くことができる

写真:創造広場「アクトランド」2

ボンネットバス博物館では、実物に乗ることができる

写真:創造広場「アクトランド」3

介助者からナビを受けながら、アスレチックコースを攻略

創造広場「アクトランド」は、大人から子どもまで楽しめる総合テーマパーク。施設内には、坂本龍馬の蝋人形館「龍馬歴史館」や、自動車黎明期の技術が見られる「世界クラシックカー博物館」など8つの展示館があります。また、人力で動く日本最小観覧車や自転車のメリーゴーランドなどで遊べる無料の「自遊空間」も併設されています。
今回は、視覚に障害のある方も楽しめる、音声案内がある「龍馬歴史館」、展示物に乗ることができる「ボンネットバス博物館」、屋外のアスレチックコース「挑戦の道」を体験。龍馬歴史館では模擬刀を持ってその重さを感じたり、アスレチックでは介助者から「左足を10時の方向」などとナビを受けながらコースを攻略しました。

井上ワイナリーのいち醸造所

写真:井上ワイナリーのいち醸造所1

建物は入口に段差があるが、店内はフラット

写真:井上ワイナリーのいち醸造所2

試飲は様々な種類を希望の量で試すことができる(有料)

2022年にオープンした、井上ワイナリーのいち醸造所。ここは、ぶどう作りに欠かせない石灰由来の農薬を製造している井上石灰工業が、ブルゴーニュに似た石灰の土壌がある高知でぶどう作り・ワイン造りに挑戦したことから誕生した、最新鋭のワイン醸造所です。ショップとカフェが併設されており、様々な種類のTOSAワインを試飲しながら醸成所の様子を見ることができます。ショップではワインのほか、フルーツミニトマトやご当地グルメ商品なども購入できます。場所は、香南市の三宝山の山の上。景色を一望できる開放的なウッドデッキもあります。
(2階にはグループで利用できる貴賓室がありますが、階段のみでエレベーターはありません)

さめうらワカサギ釣り

写真:さめうらワカサギ釣り1

ボートで浮桟橋に移動。スタッフの方が介助してくれる

写真:さめうらワカサギ釣り2

ワカサギGet!「湖の宝石」とも呼ばれているそうです

写真:さめうらワカサギ釣り3

新鮮なワカサギを村のえきで天ぷらに。調理はセルフサービス

四国山地の山の中、大川村の早明浦ダム湖で、冬限定で体験できるのがワカサギ釣りです。村のえき結いの里に集合し受付、大川村役場まで移動。役場のすぐ下の船着き場からボートに乗って、ダム湖に浮かぶフロート(浮き桟橋)に上がります。釣りは初めてという方でも大丈夫!インストラクターがついて丁寧にサポートしてくれます。全盲のため、今回は道具や釣り針などを一緒に手で触れながら釣り方を説明いただきました。ワカサギは一度に何匹も釣れていることもあれば、エサだけなくなっていることも。一喜一憂しながら約2時間の釣りを満喫しました。釣ったワカサギは、村のえき結いの里で調理することができます。釣りたてのワカサギは絶品!村のえきの直販所で旬の野菜を購入すれば、ワカサギ&嶺北野菜の天ぷらコラボも楽しめます。
ワカサギ釣りのシーズンは、11月~3月末。
水位や釣果の影響もあるので事前予約、要相談になります。

問合せ先:NPO法人さめうらプロジェクトユースチーム
電話番号:090-1002-4660

道の駅土佐さめうら

写真:道の駅土佐さめうら1

お肉のいい香りが漂う

写真:道の駅土佐さめうら2

幻の和牛「土佐あかうし」を堪能

土佐町の道の駅土佐さめうらで大人気のプランが、「土佐あかうし手ぶらでBBQ」です。土佐あかうしは赤身と脂身のバランスがよく、肉本来の旨味を味わえるのが特徴ですが、年間300~400頭しか出荷されておらず、「幻の和牛」とも言われています。そんな貴重な土佐あかうしを、同行者にサポートしていただきながら屋根付きウッドデッキのBBQテラスで美味しくいただきました。
道の駅土佐さめうらは、嶺北エリアの旅の休憩所として多くの人から利用されており、バリアフリートイレをはじめ、バイカーやお遍路さんのためのシャワーなどの設備も整っています。

桂月館(土佐酒造)

写真:桂月館(土佐酒造)1

酒樽に触れてみた

写真:桂月館(土佐酒造)2

酒蔵前からは日本酒のいい香りが漂う

写真:桂月館(土佐酒造)3

「桂月」とともに歩んできた、土佐酒造の歴史を垣間見ることができる

土佐酒造は、土佐町にある創業明治十年の蔵元です。明治・大正期の文人で、酒と旅を愛した大町桂月が名前の由来である銘酒「桂月」で知られており、近年は世界最大規模のワイン品評会 International Wine ChallengeのSake部門で3つのゴールドメダルを受賞するなど、注目を集めています。
ここでは、お酒の試飲や購入、大町桂月の資料館「桂月館」の見学をすることができます。桂月館は、入場料代わりに「桂月」のカップ酒を購入して入館するというなんとも高知らしいユニークなしくみに。土佐漆喰の土蔵を改築した資料館のため、段差が多く車いすでは入れませんが、展示物のほとんどが触れてもよいものということで、視覚障害の方にとっては比較的バリアの少ない資料館でした。
訪問した時期は初冬で、酒蔵や資料館のあたりは仕込んだお酒のいい香りが漂っていました。試飲は無料で、清酒だけでなくスパークリングやリキュールなど様々な種類を楽しむことができます。